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想いを蘇らせる、絵画修復士の仕事。

イタリアには、日本にはない資格が存在しています。
それは、イタリアが誇る「絵画修復士」という資格です。
日本で絵を修復するということが、まだ多くの人たちに認識されていなかった時代、イタリアでその資格を取得した、ひとりの日本人がいました。
今でこそ、一般の方からの依頼も多いと言いますが、当時はその相場というものも曖昧だったため、主だった依頼というのは国内の美術館からのものでした。
修復といっても、絵画をきれいにクリーニングすれば良いというものではなく、所有していた方の想いを反映させることや、油絵が持つ特徴、すなわち描き終わったばかりのキャンパス上の油絵具が空気中の酸素と反応し、独特の味をひき出し、そこには月日によって完成された色彩も残っているわけです。
その月日が刻んだ素晴らしい「証」を消さずに留めておきたいという、いわば修復士自身の想いや情熱もまたそこに生まれてくるのです。
たとえば、価値のない無名の絵画であっても、それを大切にしていた方の家族であったり、深い縁のある方たちにとっては、それは価値ある絵画と比べることができない位に、とても大切な宝物なのです。
そうやって、大切な想いを今へと蘇らせてあげたいと願う人々からの依頼が増えてきたことで、この仕事が少しずつ日本でも認識されるようになってきているそうです。

絵画における修復について

絵画の修復には、いくつかのポイントがあります。
一つ目は、次の修復作業のことを考慮に入れて作業するという点です。
作業箇所を修復以前の状態に戻せるように直していくことが重要で、可逆性の原則という理論があります。
この理由は、作業した箇所が時間の経過とともに劣化したり色が変色したときに、その箇所を取り除いて次の作業ができるようにするためです。
また、現状で最善の直し方は、時代とともに変化していきます。
その点でも、前回の作業箇所をすぐに元に戻せる状態にしておき、最新の処置を施せるようにすることが重要です。
二つ目のポイントとして、作業に使う素材は、絵画に使われている素材と相性が良いものを選ぶ必要があるという点です。
素材同士の相性が悪いと、化学反応による変色などによって、さらに劣化を進めてしまうこともあります。
また処置を施す際には、その作業範囲を最低限に抑えることが求められます。
絵画の構図などに影響を与えないように、適切に処理をしなければなりません。

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